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10月3日のまにら新聞から

太陽光で家庭に光を サンバレス州

[ 749字|2016.10.3|社会 (society)|LuzViMinda News ]

 電気を使用できずにケロシン(灯油)ランプの灯りのみか、真っ暗の中で暮らすことを余儀なくされている家庭に、太陽光ランタン(灯籠)を提供し、光を取り戻そうという取り組みが進んでいる(写真下)。非政府組織ワン・ミリオン・ライツ・フィリピンズは、太陽光ランタン・メーカーのサニー・ソニー・ストーリーと提携し、ランタンの配布をはじめた。

 フィリピンでは2010年に設立された同組織は、現在全国各地にボランティア200人を擁する。9月17、18日には同組織の20代のボランティアらがサンバレス州サンタクルス町の漁村100世帯にランタンを無料で配った。同組織はこれまでに28州の50以上の村落に計1万2500個のランタンを供給してきている。

 電気代やケロシン代金もないという家庭に優先的にランタンを渡したが、村人たちは「夜でも子どもたちが勉強できるようになった」と光がともるようになったことに喜びもひとしおの様子。

 サイズは、コーヒーのマグカップよりやや大きい程度、重さは105グラムの軽量ランタンは太陽光の下で6〜8時間充電すれば、8時間ほど使える。寿命は3年で、市場価格は470ペソ。

 世界保健機関(WHO)が2014年に実施した調査によれば、ケロシンランプから発生する煙を吸い込むことなどによって世界で430万人が室内の空気汚染に起因する病気で命を失っている。

 同組織の創設者であるロサノ・フィリピン代表は、「ケロシンランプには健康上のリスクがあるだけだけではなく、相対的にお金がかかり、平均的に世帯収入の3分の1をケロシンを買うのに使っているとのデータもある」として、「太陽光ランタンを使えば収入の約3割を節約できることになる」とその利点を強調した。(9月25日・インクワイアラー)

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