スロベニアが原発支援 バタアン州
国家送電公社(NGCP)のビテルボ北ルソン地方担当マネージャーはこのほど、バタアン原子力発電所の再開に向けた政府の再調査にスロバニアの専門家チームが支援を申し出ていることを明らかにした。
スロバニアは1983年に運転開始した米ウェスティンハウス社製加圧水型のクルスコ原発を稼働させている。同原発がバタアン原発と同型のことから、協力を提案したとみられる。
ビテルボ氏は、電力消費量が日々増大し、電力供給不足が深刻になりつつあることから、1986年に凍結されたバタアン原発の再開を提起。バタアン州マリベレスからヘルモサ、ブラカン州サンホセ・デルモンテ、さらにはサンバレス州など中部ルソン地方に通じる500キロボルトの送電線を設置すれば、電力不足は解消できるとの見通しを示した。
またフィリピン商業会議所のユロ会頭は、スロベニアが原発機器や安全性の再調査のため専門家チームを派遣できると申し出ていると語るとともに、政府の政策決定者をスロベニアに派遣して原発の視察をするよう勧告した。(15日・ブレティン)