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9月24日のまにら新聞から

官公庁を非政治化せよ

[ 707字|2012.9.24|社会 (society)|新聞論調 ]

公務員の任命権

 英国と日本は、最も尊敬できる公務員を持つ。両国の公務員は、政治的な党派心を持たないと評価され、官僚制を誠実、効率的に運営している。西欧諸国の官公庁も非常に良質だ。

 日本は、世界で最も優れた官僚制を持つ。最高の大学を卒業した者が公務員になる。彼らは献身的で、良く働き、極めて実直な公務員として知られる。

 どこでも、官公庁の質が低下している。自分の道具として利用しようとする政治家がいるからだ。

 欧州諸国では、国会や選挙を経た政府が何カ月も不在でも、行政は正常に機能している。官公庁が働き続け、事を進めるからだ。

 欧州諸国や日本の官僚の間では、米国の官公庁の評価は高くない。米国の公務員は、政治に著しく汚染されているように見える。法律により、大統領と州知事に対し、多くの公務員を任命する権利が与えられているからだ。

 もちろん、旧米国植民地フィリピンの官公庁は米国式だ。わが国の公務員が英国や日本ほど良質でないにせよ、米国並みであるとすれば、国の運営はフィリピン人でやれる。現状は地獄だけれども、ケソン元大統領が予測あるいは期待したように、いずれ天国のような舵取りをしてくれるだろうから。

 フィリピンの官公庁は改善を重ねてきた。公務員は総じて堕落しているという見方にはくみしない。官公庁の政治色を薄めたら、改善はさらに進むだろう。

 わが国の大統領には、幹部クラスの公務員を1万1千人まで任命する法的権限がある。公務員総数が20倍以上の米国でも、大統領が任命できるのは、わずか6千人だ。

 官公庁を改善したいのであれば、アキノ大統領は上級官僚の任命権を一部放棄すべきだ。(20日・タイムズ)

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