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1月9日のまにら新聞から

「悪」の粛正手続き

[ 675字|2012.1.9|社会 (society)|新聞論調 ]

私的な弾劾裁判解説

 コロナ最高裁長官の弾劾裁判がクリスマス休会明けの16日、上院で始まる運びとなった。審理開始を前に、「私的な弾劾裁判解説」を一問一答形式で紹介したい。

 質問 弾劾とは何か?

 答え 「正しい道」、もしくは自分の考えに従わせるため、アキノ大統領が司法を制御しようとする憲法規定の手続き。

 質問 弾劾に相当するような違反・過失とは何か?

 答え 重大な過失は悪名高きアロヨ前大統領に任命されてしまったこと。もう一つの過失は、大統領府の意向に反した司法判断を繰り返したこと。現政権は前大統領に任命された全判事、高官らを粛正すべしと考えている。特にアキノ大統領は自身を「善」、背く者や「正しい道」を妨害する者を「悪」と位置付ける。

 質問 弾劾はどのような手続きで発議されるのか?

 答え 下院議員により発議された後は、法務委員会を経て本会議で弾劾理由などが審議される。しかし、今回は、本会議で弾劾理由さえも読み上げられなかった。

 質問 上院送付後はどうなるのか?

 答え 上院議員を陪審員とする弾劾裁判所が設置される。コロナ長官の弾劾成立には、全部で8項目ある弾劾理由のうち少なくとも1項目について、上院議員16人以上が「有罪」の評決を下せばよい。

 質問 弾劾審理は証拠・証言に基づいて進められるのか?

 答え 進められない。弾劾は政治的手続きなので、党派や先入観、そして世論が物を言う。特に2013年に任期切れを迎える上院議員らは「多数派の世論」に目配せをしながらの判断を迫られるだろう。(4日・タイムズ、エフレン・ダナオ氏)

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