新聞論調
筋違いの指摘
マクドナルドのコマーシャル(CM)で、愛くるしい女の子が男の子に問いかける。「あたしってあなたのガールフレンド?」。男の子が答える。「違う。女の子は自分の欲しい物をねだってばかり。だから嫌いだ」。
女の子は「あたしはマックのフライドポテトが欲しいだけ」とつぶやく。カメラが男の子の顔を写し、その後コインを探す男の子のポケットと手をズームで写す。男の子は「本当?」と聞き返す。
このCMは、可愛らしかった。だが、カトリック司教らは異議を申し立てた。私もこのCMには批判的だが、司教らとは関係がない。
あなたが、この約30秒のCMを見ていなかったとしたら、マクドナルドが放映をやめた後だったからだろう。ある教会関係者は、「我々の声がCM放映に反映され光栄だ」と喜び、また別の司教はCMについて「浅はかだ。人間関係が安っぽい」と批判した。教会関係者らは恐らく、CMに出演した2人の子どもの年齢が、不適切だと言いたいのだろう。
そもそも宗教上、独身を誓ったはずの教会関係者が結婚して子どもがいることはよくある。先の聖週間前に、ある司教が若者向けに求愛とセックスについて修養会を開いた。この司教は、司教を目指す前に性的欲求を思いのまま満たしていたと告白し、後悔していると話した。
教会関係者は、子どもが夫婦の役割を演じることを懸念する。しかし、大人は子どもを見くびっている。子どもたちは何が現実で、何が幻想であるか認識する力がある。もっと大事なことは、フライドポテトは油ぎっていて、子どもの健康に良くないということだ。世界でも子ども向けのファーストフードには様々な批判がある。(18日・スタンダードトゥデー、ボン・アウステロ氏)