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4月11日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 567字|2011.4.11|社会 (society)|ハロハロ ]

 東日本大震災の直後、自宅周辺のスーパーから米やパン、牛乳などが姿を消した。買い物客はトイレットペーパーや乾麺を大量に買いあさり、いつもはヤマのように積んであった商品がどこにもない。早々と閉店している店もある。計画停電が実施されると、電気量販店の乾電池売り場の棚が空っぽになった。停電になったら携帯ラジオと懐中電灯が必需品だが、のんびり者のわが家の出足は一歩も二歩も出遅れた。

 ガソリン切れのマークが点灯したので、慌ててスタンドを回ったが、どこも在庫切れの看板が立ち並ぶ。節電対策で都心に向かう鉄道のダイヤもままならない。東京都の水道水から放射性物質が見つかった翌日、市内のスーパーからペットボトル入りの飲料水がなくなった。納豆やヨーグルトは依然品薄が続く。過剰行動気味のような気もするが、自分もその一員になって米や水探しに飛び回っているのに気付き苦笑する。

 車検更新で自動車販売店に行くと、新車に買い替えるよう熱心に勧められた。津波で車を流失した東日本大震災の被災者向けに中古車を大量に確保するためだという。セールスマン、いわく。「中古車を提供することで、あなたも大震災の被災者救援活動に参加できる」。新車を売るのではなく、中古車を高値で引き取りたいというわけだ。セールスマンの巧みな震災商法に恐れ入った。(富)

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