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9月27日のまにら新聞から

撲滅への難路

[ 713字|2010.9.27|社会 (society)|新聞論調 ]

違法賭博フエテン

 アキノ政権高官の違法賭博フエテン関与暴露はどう決着するのか。クルス名誉大司教の発言は十分に説得力があり、提出資料も詳細を極めた。問題は、この後に何が起きるかだ。大統領は最終的にプノ内務自治次官を首にし、名前の挙がったその他の政府関係者らを訴追するのか。これに手をつければ、フエテンの撲滅を意味するのか。

 大統領が信頼を寄せる射撃仲間のプノ次官を解任するかどうかは疑わしい。同次官は既に2つの失点を被っている。バス乗っ取り事件では同次官が国家警察担当であり、加えてフエテン関与疑惑だ。大統領は同次官への信頼をどうつなぎ止めるのか。

 リスト上のほかの名前は常連ばかり。フエテン問題に関して我々は幾度となく国会での聴聞会を見てきたが、有罪はおろか、起訴された「関係者」がいただろうか。大統領が真剣にフエテンの撲滅を目指すなら、それは可能だ。必要なのは政治的意思。たとえ仲間であっても、鉄ついを下すことを意味する。大統領にとっては、国民に指導力を見せる新たな機会となる。

 一方で、わたしはフエテンの撲滅には懐疑的だ。フエテンは文化、社会、経済、政治的側面を持つからだ。比人はすべてを投げ出して運に賭けるギャンブル好きだという点で文化的。娯楽がない地方の人々にとってフエテンは絶好の娯楽という点で社会的。庶民が収入源としている点で経済的。そして最悪なことに地方、中央を問わず政治家の資金源となっている点で政治的だ。フエテン撲滅には合法化しかない。そうすれば、少なくとも政府は収入を増やすことができる。しかし、合法化には政治的決断が不可欠で、それ故に大統領にとり難題なのだ。(23日・スタンダードトゥデー、エミル・フラド氏)

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