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9月28日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 574字|2009.9.28|社会 (society)|ハロハロ ]

 秋の北海道を5日間、車で走り回った。延々と続く色とりどりのパッチワーク模様の農場風景や河川を懸命に遡上(そじょう)するサケ・マスの生態などを観察、北国の秋の味覚を堪能した。新千歳空港からスタートして旭川、網走、知床、十勝まで走行距離は約1100キロ。信号機がほとんどない上、車の少ない一本道をレンタカーで走る気分はそう快。山岳地帯の田舎道でも完全舗装されている道路網がすばらしい。

 オホーツク海と太平洋沿岸の河川を訪ねると、どこも遡上するサケ・マスの魚影で埋まっていた。知床半島の玄関口、斜里川では川面が黒く盛り上がり、大きな魚体があちこちで飛び跳ねる光景に出くわした。観光用の観察施設があるオンネベツ川ではマスが群れをなして続々と上って行く。河口付近が浅瀬で川幅が狭いため、海から悪戦苦闘しながら川の深みまで全力で遡上行動を繰り返すという。

 太平洋岸の標津川では増殖用のサケが次々と水揚げされていた。回帰してきたサケは、えん堤から川岸の捕獲施設に誘導され、漁師たちが瞬時に雌雄を見分ける仕分け作業が続く。えん堤脇には国内最大規模のサケ科魚類展示館「サーモン科学館」があった。回帰したシロザケやカラフトマスが標津川から館内の魚道水槽に誘導され、ガラス越しに間近で観察できる。産卵前のサケが目の前で群泳する姿は迫力十分だ。(富)

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