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12月1日のまにら新聞から

無秩序な迷路作り

[ 688字|2008.12.1|社会 (society)|新聞論調 ]

南ルソン高速道工事

 南ルソン高速道で「改良工事」が続いているが、私はこのような無秩序を目にしたことがない。工事の進め方は「組織化」という言葉からかけ離れ、道路は曲がりくねったコンクリートの迷路と化している。

 厄介なことに、迷路は毎週のように構造が変わり、運転手が進路を一度でも間違えれば、目的地の高速道出口から出られず、とんでもない場所まで走らされてしまう。迷路により激しい渋滞が日常化しているのは言うまでもない。

 夜間や悪天候時には、迷路を形作るコンクリートの障壁はさらに危険な存在となる。障壁の半分にでも、反射材が取り付けられていれば、運転手は「工事施工者の思いやり」に感謝することだろう。しかし、反射材付きの障壁は皆無で、夜間暗視装置や抜群の視力でもないかぎり安全運転は困難な状況だ。注意を喚起する道路標識もほとんどなく、施工業者の常識欠如が明白。

 雨の降る夜間、対向車のハイビームを受けながら、曲がりくねったコンクリート迷路を走る行為は「スリル満点の冒険」と同然で、長生きしたい人には決してお勧めできない。

 無秩序状態の道路と同様、頻発する交通事故の責任を工事施工者が一切問われていないことにも驚く。

 八月には大型トラックやジプニーなどを巻き込んだ事故が三件起きた。三月にはジプニーがコンクリート障壁に激突し、四人が重軽傷を負う事故もあった。迷路に惑わされての転落事故も多発していると聞く。これらは「改良工事」の引き起こした事故と言えるが、施工業者は責任を問われることなく、無秩序な迷路作りを今日も続ける。(11月28日・スタンダードトゥデー、ピーター・ワラス氏) 

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