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　ミンダナオ地方は地方名家の支配が強力な所だが、一族が割れ、内輪もめを繰り広げることもある。今回、北ダバオ州知事選への出馬を断念したアントニオ・フロイレンド下院議員(56)＝同州二区＝の声明はその好例。

　「私の一族を分裂させようとするグループが私に対抗して叔父のデルロサリオ大統領補佐官(74)を州知事選に担ぎ出した。私は父に醜い一族の争いを見させたくない」というのが断念の理由。「すべては父の意思だ」。

　父ドン・アントニオ氏はミンダナオの「バナナ・ココナツ王」と呼ばれる州財界の大物。デルロサリオ元州知事は妻の弟で、これから野党の現職知事と戦う。州知事という公職が一族の利権のような固定観念ありありの声明だった。（30日・ブレティン）