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1月15日のまにら新聞から

着陸地を変更

[ 667字|2007.1.15|社会 (society)|新聞論調 ]

小規模空港が生む問題

 大統領専用機が離陸するたびに民間の旅客機が迷惑を被る。老朽化した国際空港しか持たない国民が抱える深刻な問題だ。

 今月三日、アロヨ大統領を乗せた専用機が離陸するため、中東のガルフ航空が着陸地をマニラ空港からクラーク国際空港に変更させられた。ガルフ航空はこの事態を航空運輸局に訴える構えだ。

 大統領は、.ノグラレス下院与党院内総務の長男の結婚式に出席するためミンダナオ地方ダバオに向かった。専用機出発に関して航空運輸局は「緊急事態」を宣言、マニラ空港の滑走路を約十分間閉鎖した。

 この結果、アラブ首長国連邦からマニラ空港の領空に同日午後一時四十一分に入ったガルフ航空機は、急きょクラーク国際空港に着陸地を変更、マニラに戻ったのは約三時間後だった。多くの比人乗客が故郷へ向かう国内線に乗り継ぎできなかったと不平をぶつけた。

 空港運輸局は、「同機の燃料が残り少なく、マニラに戻る前にクラーク国際空港にとどまる必要があった」と反論、さらに警備上の目的で緊急事態を宣言したと弁明した。

 航空機を多数収容できる巨大な空港であればこの問題は起きない。政治家らが空港周辺の違法占拠住民を排除し、投票権を持つ住民からの反感を恐れない限り、同空港の滑走路延長・増設には限界がある。しかし、空港施設改善への努力はみられず、マニラ空港第3ターミナルの所有権をめぐる法廷闘争は解決の兆しをみせていない。

 隣国タイでは世界最大級の国際空港が開港した。追いつけるかどうかは分からないが、それでも大統領は結婚式に時間通りに到着できるのだ。(8日・スター)

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