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11月20日のまにら新聞から

ASEAN首脳会議

[ 690字|2006.11.20|社会 (society)|新聞論調 ]

本当に間に合うのか

 東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議の主要会場となるセブ国際会議センターは完工予定日の十一月十五日を過ぎてもいまだ建設中だ。同センターで首脳会議開催中に九十一の各種会合が予定されているため、大統領府は完成に向けて、四千五百万ペソの追加拠出を決めた。

 総工事費四億五千万ペソの同センター建設工事は今年四月に着工した。建物の完成は別として、音響システム、空調、トイレ照明設備、電気、水など、センター内施設を各国首脳が来比する前に総点検する必要がある。ASEAN首脳会議までに建物が完成すればいいわけではないのだ。各国代表団の宿泊施設などの警備面にも神経を使う必要がある。ASEAN加盟十カ国に加えて、ASEANとの対話を深める国々の代表たちも出席する予定だ。  

 本当に用意できるのだろうか?

 このような国際会議ではホスト国の発展の度合いが示されるものだ。パリやニューヨークなどは日常生活に支障を来さずに、この種の会合を開催できることだろう。発展途上国は通常、大変な準備を必要とする。新しい建造物や交通ルートの再編、市民に対してはマナー向上のための指針を設けたりする。

 マナーの指針までは必要ないが、われわれにはASEAN首脳会議を準備もせずに迎えるほどの余裕はない。会議場の整備が危ぶまれる事態になれば、フィリピンは何事も時間に間に合わせることができないという国際社会の認識を増幅させる。多くのASEAN代表が未使用のまま劣化しているマニラ空港第3ターミナルを目にするだろう。政府はセブ国際会議センターで国辱のリストを増やさないよう力を尽くすべきだ。(18日・スター)

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