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4月24日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 519字|2006.4.24|社会 (society)|ハロハロ ]

 一月ごろから南ルソン高速道沿いや周辺のゴルフ場などで咲き続けていた火炎木は、花期もようやく終わりに近づいた。風に揺れるわずかな花は、まるで残り火のようだ。それに代わるのが呼び名を間違えそうな火炎樹。葉を落とした枝に赤い花が固まって咲く。樹形が鳳凰(ほうおう)に見えるところから、正式な和名はホウオウボク。

 酷暑期を彩る花は数多い。色が桜そっくりのカカワテ、黄色い花が木全体を覆うナラ、フジの花を黄金色にしたような房状のゴールデンシャワー、雑草に混じって桃色の小さな花をつけるマカヒヤ(和名・オジギソウ)。それにアリバンバン。半年近く咲いていた桃紫色の花はすでに色あせて、枝からいくつも垂れ下がる豆果の莢(さや)が目立つ。

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 あらためて気づいたのだが、ここに挙げたのは火炎木以外、どれもがマメ科。「フィリピン観賞植物図鑑」に出ているマメ科の観賞植物は七十五種に及ぶ。中にはルソン、ミンドロ両島原産のヒスイカズラなどもあるが、熱帯アメリカを原産地とするマメ科植物が特に多い。フィリピン群島同様、スペインが中南米を植民地にしていた影響なのかどうか。確かなのは、この国の自然を華やいだものにしていることだ。 (濱)

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