ハロハロ
[ 435字|2006.4.17|社会 (society)|ハロハロ ]
デベネシア下院議長らが躍起になって進めている改憲有権者発議の請願・署名集めに絡んで、面白い話を耳にした。話の舞台は首都圏南部にある公立幼稚園と小学校。与党・政府系の自治体関係者が学校に保護者を集め、「ベトナム政府から寄贈された」というコメを無償支給し「受け取りの確認署名」を求めたという。
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支給されたコメは一人当たり二十キロ。園児と低学年児童の保護者百数十人が一キロ入りのビニール袋を二十個ずつ受け取った。保護者らは自治体関係者や校長に言われるまま、「受け取り署名」をしたが、後日になって「署名は有権者発議用だった」という話が教諭の口から漏れ、保護者の間に広がった。
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過去の選挙取材では、「票売買」にまつわる生々しい話に何度となく接した。また、政府系、反政府系を問わず、デモ・集会参加者には「手当て」や「現物」が支給される状態も続いている。どうやら今回のコメ支給も同種の話のようで、「国民主導の改憲発議」という政府・与党政治家の掛け声がむなしい。 (酒)