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　ミンダナオ地方イスラム教徒自治区（ＡＲＭＭ）のアンパトゥアン知事は二十八日から、自治区教育庁の給与台帳を査察、推定千人以上の「幽霊教師」のあぶり出しを開始する。長年、汚職の温床となっているだけに、万一を考えて査察は警官の護衛付きだ。

　自治区内には小学校二千五校、中・高等学校三百七十四校があるはずだが、「幽霊教師」どころか「幽霊学校」もあるらしい。将来を背負う若い世代の教育費が何ものかに食われてしまっているのだ。

　一九九〇年代後半、当時のセマ自治区教育長官が「幽霊教師」追放を実施、宙に浮いた給与一千万ペソを自治区の公務員保険機構（ＧＳＩＳ）に移した。その後、教育局の金庫から教師の保険金約十億ペソが消える怪事件が起きている。（26日・スター）