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6月13日のまにら新聞から

公立校教育の失敗

[ 678字|2005.6.13|社会 (society)|新聞論調 ]

欠陥教科書 問題

 教育省は四百三十一カ所もの誤字脱字と史実の間違いを指摘された歴史教科書「アジア 過去・現在・未来」を認定教科書から外す決定をした。現時点では代用教科書は決まっておらず、我々は指導資料評議会の検定力に希望を託すしかない。

 昨年、ある私立校の教育指導員による指摘で欠陥教科書問題が表沙汰になった。では、実際どれほど欠陥教科書が公立校にまん延しているのか?

 財源難により、公立校はすでに多くの問題を抱えている。欠陥教科書による教育は公立校の質を悪化させるだけだ。公立校教師が教科書の欠陥に気づかなかったこと自体に教育者としての資質が現れている。十分な訓練を受けていない教師と標準以下の教科書。生徒は将来にどんな希望を持てるのか。

 文法、史実の欠陥、発行部数の不足などの問題に加え、公立校の学生は慢性的な教科書不足に悩まされている。教科書検定者の能力不足という批判がある。また、教科書の質よりも利益を優先する出版・印刷業者の汚職体質も批判すべきだ。

 学界は政府に対して公立校で配布される教科書の検査を申し出ている。いまさらとの感をぬぐい切れないが、公立校の教科書を標準化する動きもある。教科書の質を高めるには、政府は欠陥教科書を編集する出版業者の処罰を検討するべきだ。教科書汚職に手を染める者はしっかりとした見方に立つ教育者らに学ぶ必要がある。

 チョーク、教室の数、教師の質のいずれも不十分な公立校の生徒達はすでに大きなハンディを負っている。教科書の不足が、昔ある学者が指摘した「フィリピン教育の失敗」に拍車を掛けさせてはならない。(9日・ブリティン)

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