疑問だらけの対応
参謀次長汚職疑惑
国軍幹部の不正蓄財疑惑で、ガルシア参謀次長(陸軍少将)が軍法会議にかけられることになった。遅きに失した感はあるが、やらないよりははるかにましだ。しかし、参謀次長は十一月十八日付けでの退役が決まっている。その後、民間人としての彼を軍法会議に召還できるかどうかについては、国軍報道官が言及したように懸念もある。
米国の労働許可証と永住許可を持っていたことを考えれば、参謀次長の海外渡航を禁止するのになぜこれほど時間がかかったのか不思議だ。米国で学ぶ息子を持ち、海外に不動産と銀行預金も持っている。海外逃亡の可能性は高い。ほかの事件では簡単に渡航禁止が出される。出入国管理局は米国の労働許可証の存在を否定するが、参謀次長の逃亡を防ぐ保証にはならない。
参謀次長への包囲網が狭まっている今、入院先の病院に監視を張りつけた方がいい。なぜ退役軍人メディカルセンターではなく、一般病院に収容されているのかも疑問だ。入院理由の睡眠時無呼吸症候群は最近、悪事をしでかした人物が世間から身を隠すためによく利用する病気である。米国で脱税罪に問われたヒメネス下院議員も同じ病名を用いた。
参謀次長は反論をしていない。沈黙は罪を認めているに等しいと見なすのは簡単だ。だが、反論をしないのは間違っている。本人の沈黙と裏腹に、これに乗じた国会議員やメディアが好き勝手なお節介を焼いて口出ししている。
新たな反乱事件が起きるとまで言うのは軽率だ。事件に政治的意味合いが加わってしまう。また、国軍のすべてが「汚職の恩恵」を受けているわけではない。(14日・インクワイアラー)