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1月19日のまにら新聞から

不正選挙の復活防げ

[ 691字|2004.1.19|社会 (society)|新聞論調 ]

集開票機契約無効

 中央選管は五月十日の統一選挙の集開票作業を従来の手作業に戻す以外に選択肢がほとんどなくなった。最高裁がこのほど、選管と民間企業連合体の自動集開票機購入契約を無効と判断し、その決定は変更されそうもないからだ。再考の申し立てをしても時間の無駄であり、選管は集開票システムを手作業に戻すことに専念するべきだ。

 国内の二割に当たる地域だけを自動化するという方法もあるが、マニラ首都圏やその他の主要都市を含むのであれば、それはきわどいものとなるだろう。大票田の集開票作業には細心の注意が必要だ。

 われわれが、完全な集開票の手作業システムに戻る場合、すっかりなじみとなっている問題も戻ってくる。つまり投票箱の争奪戦や「銃、ならず者、金」という三位一体の悪習がはびこることになる。これらについてはわれわれも効果的に対処することがまだできていない。しかし、最も深刻な問題は、得票の水増し不正だろう。この不正の犠牲者であるピメンテル上院議員は再び、不正選挙の復活に警告を鳴らしている。

 この国が安定した選挙を実施するためにも、彼の警告を深刻に受け止めるべきだ。不正選挙の手口は驚くほど進化し、現在では選挙監視団がすぐに察知できない得票水増し方法が発明されているという。前回の選挙でも新型の水増し不正が行われたが、勝者が宣誓式に臨んで地位を手にすると、敗者がいくら不正を訴えても「次回の選挙に運を掛けるしかないよ」と諭されるだけだ。結局、不正は闇に葬られる。

 今年五月の大統領選では前回よりもっと大きな賭けが待っている。集開票の手作業への回帰が悪習の復活とならないよう願う。(16日・スター)

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