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2月3日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 507字|2003.2.3|社会 (society)|ハロハロ ]

 共同通信特派員時代にイスラエルをカバーしていたが、訪れるたびにいやな思いをした。当時、パレスチナ解放闘争が激しく、航空機のハイジャックが続いていた。空港でのチェックが厳重で、ブリーフの中に手を突っ込まれた仲間もいた。「こんな国、もうくるもんか」と怒り心頭だった。

 一九七七年の総選挙では右派政党リクードが予想外の勝利、かつて抗英ゲリラの隊長だったベギンが首相になって、国際社会を驚かせた。しかし、ベギン首相はその年の秋、サダト・エジプト大統領をエルサレムに招き、歴史的和解への道を開いた。サダト大統領のイスラエル国会での演説を聞きながら涙を流す多数の市民を目撃した。あの時、和平は着実に近づいているように見えた。

 今回の総選挙で、シャロン率いる強硬路線のリクードが大幅に議席を伸ばし、引き続き政権を担当することになった。敗退した労働党は今のところ、協力を拒否している。多数派工作のため、極右や宗教政党と組むことになると、「(イラクとパレスチナという)双子の危機」は増大するとロイター電は伝えている。日本やフィリピンにもテロや経済的影響の大波がくる恐れは十分だ。   (紀)

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