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7月29日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 485字|2002.7.29|社会 (society)|ハロハロ ]

 この国では歴代大統領を省略文字やニックネームで呼び捨てにしたものが新聞記事の見出しに使われている。グロリア・マカパガル・アロヨ大統領の場合は「GMA」。省略文字が使われるのは人名だけではないのはよく知られている。施政方針演説(ステート・オブ・ネーション・アドレス)は「SONA」

 二十二日にGMAが議会でSONAを行った。例のだみ声に近い低音で話し出すのをテレビで聞いた。ほとんどが英語。「主権国の大統領がどうして自国語で国民に語りかけないのか」と驚いた。「ひょっとしたら国民向けではないのかもしれない」との疑念さえ沸いた。

 米国が植民地支配をしていた一九三七年、タガログ語を国語の基礎にすることが決まり、アキノ政権下の八七年に憲法でフィリピノ語が国語に定められた。テレビ、ラジオの発達でフィリピノ語は急速に普及しているという。半面、米国、英国に次ぐ世界で三番目の英語圏と言われるほど英語の普及率は高く、フィリピン人の海外就労にプラスしている。しかし、そのことと、大統領が国会の場で自国語ではなく、英語で所信を表明することは別な問題と思えてならない。(濱)

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