ハロハロ
フィリピンの運転免許証更新は三年ごとにやってくる。先日も二回目の更新手続きのため陸運事務所支所へ行った。申請者殺到と公務員のゆったり仕事による「窓口渋滞」はフィリピン役所の常。「確か三年前は申請に半日、免許証受け取りまで三カ月ほどかかったな」と行く前から気が重かった。
◇
ところが、である。状況はこの三年で一変していた。所要時間は、申請から免許受け取りまでたったの九十分強。三カ月が一時間半に縮まったのだから、改善というより革命的だった。聞けば、昨年十月からコンピューターやデジカメ、署名読み取り装置をオンラインで結んだ最新システムを導入したらしい。
◇
さらに、適性検査が新たに導入されていた。対象は視力、血圧、麻薬使用の有無。視力は当然。麻薬もまあいい。なぜ色覚・聴覚障害をさしおいて血圧なのか。担当職員は「カッカしやすい人に安全運転を促すため」と冗談めかして言うが、私は検査料と称して別料金計四百ペソを徴収されたことにカッと来た。(酒)