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11月23日のまにら新聞から

「来年実施できない可能性」 BARMM選挙で大統領

[ 588字|2024.11.23|政治 (politics) ]

マルコス大統領がバンサモロ自治政府発足選挙の延期の可能性に言及した

記者団の囲み取材に応じるマルコス大統領=22日、パンガシナン州リンガエン町(大統領府公表)

 マルコス大統領は22日、パンガシナン州リンガエン町で記者団に対し、来年に予定されるバンサモロ自治政府発足選挙について、「来年実施できない可能性がある」と認め、政府が選挙の延期を含め検討していることを明らかにした。バンサモロイスラム自治地域(BARMM)の選挙を巡っては、当初の立候補届け期間まで1カ月に迫った9月、突然最高裁が構成州だったスルー州のBARMMからの除外を決定。それを受けたバンサモロ暫定統治機構(BTA)議会は選挙延期を要請する決議を採択し、現在上下両院で法改正による延期が審議されている。

 大統領は「最高裁決定により、構成自治体から様々な変更をしなければならないとの声を聞いている」と説明。さらに、2019年の住民投票でBARMM入りを選択したソックサルジェン地域コタバト州内の63バランガイ(最小行政地区)からなる新8町が今年設置されたものの、新8町が所属する州がまた設置されていないことに触れ、「まだ下院代表者も州も持たない地区がある」と指摘した。

 また、スルー州の分離により、「BARMM関連法を改正する必要がある」と指摘。「BTAは新しい行政法、地方自治法、選挙法作りに取り組んでいる」とした。大統領は「制度整備に迅速に取り組むつもりだが、間に合わないようなら、急いでことを仕損じるより適切な時期に実施したほうがよい」と述べた。(竹下友章)

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