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9月26日のまにら新聞から

サラ副大統領に辞任要求 予算審議欠席で下院議員

[ 1077字|2024.9.26|政治 (politics) ]

予算要求に関する審議を行っている下院委員会を連日欠席したサラ副大統領に対し下院議員から辞職を要求する声

 サラ・ドゥテルテ副大統領が23日と24日に予定されていた副大統領室の来年度予算に関する下院委員会審議を連日欠席したのを受けて、下院院内総務補佐のラウル・ボンガロン下院議員=政党リスト制=は24日に行われた記者会見で、「自身の部署の予算を守ることに興味がないのであれば辞職すべきだ」と辞任要求を行った。副大統領室に関する下院の予算委員会審議では過去の巨額な機密費の使用目的を巡って質問が相次ぎサラ氏が「回答する義務はない。来年度予算が無くなっても自分は任務を続ける」として審議がほとんど空転していた。25日付マニラタイムズなど英字各紙が報じた。

 サラ氏とその一行は20日からビコール地域を巡回しており、21日から23日早朝にかけて北カマリネス州カラグアス島のリゾートホテルに滞在していたことが警備班を派遣していた国家警察の報告で判明している。計17時間にわたり同審議が開かれず議会で待ちぼうけをくらった下院議員らの間でサラ氏に対する不満が高まっているという。

 ローランド・バレリアノ下院議員=マニラ市選出=はサラ氏に対して「副大統領は、下院議会のためではなく、少なくともフィリピン人の国民のために審議に出席することはできるはずだ」と述べて、予算審議に最低限出席するという義務を遂行するよう求めた。

 サラ氏は11日、副大統領室の概算予算請求を仲介して下院に提出したアディオン下院議員=南ラナオ州=に対して、「副大統領室の提案した予算案を承認するか否かを決めるのは下院議員たちに任せる」とした内容の書簡を送っていたが、自身が予算審議に今後出席するのか否かは明記していなかった。

 23日に予定されていた予算審議には副大統領室の正式な代理人が一人でも参加していれば審議を行なえる状況だったが、同室の法務責任者ら3人が姿を見せたものの正式な委任状がなく審議が行えなかったという。議員たちは長時間にわたり議会場で待たされた揚げ句、副大統領一行がビコール地域のリゾートで過ごしていたという情報がSNSなどに投稿され、気分を害した議員たちが多く出たようだ。

 結局、25日の予算審議にも副大統領は姿を見せなかった。

 副大統領室は25年予算概算要求として20億2600万ペソを計上していたが、下院歳入委員会の11日の審議で7億3300万ペソに減額することが決定している。

 このまま副大統領が予算審議をボイコットし続ければさらに減額される可能性もあるほか、辞任要求から一歩踏み込んだ弾劾裁判を申し立てる議員が出てくる可能性もありそうだ。(澤田公伸)

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