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8月31日のまにら新聞から

「自衛隊も演習正式参加可」に 日比RAA早期締結を希望

[ 714字|2024.8.31|政治 (politics) ]

比国軍参謀総長「比日RAAが締結されれば、自衛隊が来年の比米合同演習に本格参加できるようになる」

 29日にバギオ市で開かれた相互防衛委員会・安全保障関与委員会の年次会合の会合後の会見でブラウナー国軍参謀総長は、日・フィリピン訪問部隊間協力円滑化協定(RAA)の早期締結への希望を表明し、その上で「RAAが締結されば、来年40回を迎える比米総合軍事演習『バリカタン』に自衛隊が正式に参加できるようになる」と明言した。

 ブラウナー氏は「RAAは比米両政府間で既に調印しているが、それが議会で承認されれば、自衛隊が来比し、比米両軍と(本格的な)訓練を行うことが可能になる。われわれは両国の議会承認を待ちわびている」と述べた。

 比日RAAは7月、比日外務・防衛閣僚間会合(2プラス2)が開かれたタイミングに合わせ、上川陽子外相とテオドロ比国防相との間で署名された。議会承認を経て正式に締結されれば、フィリピンは日本にとってアジアで初のRAA締結国となる。

 同条約は訪問部隊の法的地位を定める、比が米国・豪州との間に持つ訪問軍地位協定(VFA)と同種の条約。日豪・日英RAAでは、相互に相手国の基地などの施設利用、公務中の死亡・負傷に関する請求権の相互破棄、訪問部隊の刑事管轄権の所在などが定められており、締結されれば「準同盟」ともいえる関係となる。

 比日米は4月に米国で開かれた3カ国首脳会談後に出した共同声明で、「いかなる危機や偶発的事態にもシームレスかつ迅速に協力して対応するため」に、「バリカタン2025を含む3カ国または多国間の活動に統合され得る、比日米の人道支援・災害対応訓練を立ち上げる」ことを明言しており、来年には自衛隊の比での活動が一層活発になることが確実となっている。(竹下友章、ロビーナ・アシド)

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