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8月26日のまにら新聞から

エスコダ礁で比中公船衝突 中国戦闘機が再度フレア発射

[ 915字|2024.8.26|政治 (politics) ]

南シナ海比EEZ内で中国巡視船が比公船に体当たり。スカボロー礁周辺では中国戦闘機がパトロール中の比航空機に再度フレア発射

 国家安全保障会議(NSC)は25日、南シナ海エスコダ礁(スビ礁)周辺でフィリピン漁船への補給任務に就いていた比漁業水産資源局(BFAR)の漁業取締船「BRPダトゥ・サンデイ」(船舶番号3002)が中国海軍艦と海警局船による妨害を受け、その中で、海警局船がBFAR船に衝突したと発表した。

 その前日の24日には、比沿岸警備隊(PCG)と定期航空パトロールを行っていたBFARセスナ機が22日にスビ礁(比名ザモラ礁)に中国が造成した人工島からフレア(発光弾)を発射されたと発表。さらに、サンボアンガ州西沖のパタナグ礁(英名スカボロー礁)で19日にBFARセスナ機が中国戦闘機(機体番号63270)より約15メートルの近距離からフレアを複数回発射されていたことを明らかにした。

 7月には、緊張が高まっていた南シナ海アユギン礁(英名セカンドトーマス礁)への補給に関する「暫定了解」の下、「平和的」に比による補給任務が実施され、緊張緩和に向かうとみられていた。しかし、今月に入ると8日にはパタナグ礁付近で初の中国戦闘機による比航空機への初のフレア発射事件が発生。19日にはエスコダ礁付近で海警局船が比巡視船に体当たりし、比船は舷側に90センチ大の穴が開く過去最大の損傷を受けるなど立て続けに事件が発生し、緊張が激化している。

 25日にFBAR船を妨害した海警船は「海警21551」など数隻。妨害に加わった中国海軍の艦艇番号は「626」で、90メートル級コルベット艦「梧州」とみられる。PCGがメディアに公開した映像には、海警船がBFAR船に向かって放水砲を発射する模様も記録されていた。

 NSCは「エスコダ礁は比の排他的経済水域(EEZ)内」とし、22日の航空パトロールもスビ礁の東隣にあるパグアサ島(比が実効支配)の「領空内で実施していた」と説明。中国に「地域の平和と安定を害する挑発行為」をやめるよう要請した。

 一方、中国海警局の甘瑜報道官は「比船は中国の許可なく仙浜礁(エスコダ礁)付近の海域に不法侵入した」とし「比船は警告を蟲師して、海警局船に衝突した。責任は全面的に比側にある」との声明を出した。(竹下友章)

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