「ドゥテルテ・チルドレン」強く ロブレド氏は当選圏外 25年上院選世論調査
25年上院選の世論調査で、「ドゥテルテ・チルドレン」として知られるボン・ゴー、デラロサ両上院議員が上位に。ロブレド前副大統領は当選圏外
フィリピン大などの調査グループ「OCTAリサーチ」はこのほど、全24議席中12議席の改選が行われる25年の上院議員選挙に関する7月の世論調査の結果を公表した。再選可能な現職や有力政治家のリストから12人選択する同調査で、最も高い支持を獲得したのは、ジャーナリスト・トゥルフォ兄弟の1人のアーウィン・トゥルフォ下院議員で、支持率は73%だった。2位はダバオ市長時代からのドゥテルテ前大統領の側近のボン・ゴー上院議員で55%。3位は前上院議長で昨年の副大統領選にも出ていたビセンテ・ソット氏(49%)、4位は前政権で国家警察長官に抜てきされ「麻薬戦争」を主導したロナルド・デラロサ上院議員(44%)だった。上位に「ドゥテルテ・チルドレン」が2人入った。
昨年の大統領選でリベラルの騎手としてマルコス氏に次ぐ28%の得票率を獲得したレニー・ロブレド前副大統領と、ロブレド氏とペアで副大統領選に出た野党・自由党現名誉党首のフランシス・パギリナン前上院議員の支持率は共に15%で、14~27位グループに低迷。政界復帰に黄信号がともった。
再来年に任期を控える大統領の姉、アイミー・マルコス上院議員は43%の支持率で5位と安定圏内に入ったほか、昨年の大統領選で3位につけたボクシング元世界6階級制覇王者のマニー・パッキャオ前上院議員は38%で6位につけ根強い国民的人気を示した。昨年の大統領選の候補で前マニラ市長のイスコ・モレノ氏は、35%の支持率で9位だった。(竹下友章)