「宇宙分野への認識向上を」 比宇宙週間8月8~14日 大統領布告
マルコス大統領が毎年8月8~14日を「フィリピン宇宙週間」とする布告を出した
マルコス大統領はこのほど、国民の宇宙科学に対する認識向上を念頭に、毎年8月8~14日を「フィリピン宇宙週間」とすることを宣言した大統領布告を出した。ベルサミン官房長官が7月25日に署名した大統領布告302号によると、フィリピン宇宙法が制定された2019年8月8日を記念して同週間を設定したという。
同布告では国家の社会経済発展における宇宙科学技術応用の影響力を認識させるための「宇宙週間」宣言の重要性を強調した。また「宇宙に対する認識を促進し、宇宙科学分野を通じた世界中の比人の生活にもたらす価値や利益、影響を理解する必要がある」とした。
大統領はこの宣言に先立ち、比宇宙庁(PhilSA)に対して、フィリピン宇宙週間の実施を推進し、毎年企画されるプログラムやプロジェクト、活動を明確化するよう指示した。加えて政府が所有もしくは管理する企業や国立大学、地方自治体や民間セクターなどすべての機関に対して積極的に「フィリピン宇宙週間」のプログラムに参加するよう求めた。
フィリピンは、科学技術省から派遣した比人技術者と東北大学・北海道大学が共同開発・製造した初の比国産となる超小型衛星「DIWATA―1」を2016年4月27日に国際宇宙ステーション「きぼう」の日本実験棟から放出することに成功している。また今年7月19日にも、比人研究者らが開発した新しい超小型衛星「Maya―5」と「Maya―6」を同宇宙ステーション「きぼう」から放出することに成功している。(沼田康平)