南・東シナ海問題について議論 第9回比日防衛当局間協議
マニラ市で第9回比日防衛局間協議開催。両国担当官は南・東シナ海の安保問題で意見交換
比国軍は24日、首都圏マニラ市で21日に第9回比日防衛局間協議を開催したことを発表した。2019年に開かれた前回協議以来3年ぶり。日本側から三浦潤防衛省防衛政策局次長、フィリピン側からヘンリー・ロビンソン戦略評価・国際担当局長が出席した。地域の安全保障上の課題について、ロビンソン局長と三浦次長は、海洋進出を強める中国を念頭に、南シナ海(比名・西フィリピン海)と東シナ海について交え見解を共有。日本側は朝鮮半島の最新情勢も説明した。両者はまた、欧州・大西洋における安保情勢についても触れた。
両国の防衛関係について、両者は比国軍と自衛隊間の協力を一層促進するための「枠組み」作りに関して議論。また、比側は自衛隊の比国軍に対する能力構築支援に対して感謝を表明した。協議の最後に両者は二国間防衛協力を一層強化することを約束した。
比日両国は4月9日に初めて開催された比日外務・防衛担当者会合(2プラス2)で、比国軍・自衛隊を互いの国に派遣する際の法的地位と手続きを定める「円滑化協定」と、食料、被服、弾薬などの物品や通信業務、空港・港湾業務など役務について相互提供を可能にする「物品役務相互提供協定」の締結に向け検討を開始することで合意していた。(竹下友章)