「実りある議論」と評価 マルコス、ウィドド首脳会談
マルコス大統領がインドネシアのウィドド大統領と共同記者会見。「実りのある議論できた」
マルコス大統領は5日、インドネシアのボゴール大統領宮殿でジョコ・ウィドド大統領との共同記者会見に臨み、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国として共通する懸念、特にコロナ禍による経済不況について話し合い「実りのある議論」ができたと評価した。また、「ASEANの団結が国際的かつ地域的な平和の維持に重要な役割を担う」と付け加えた。
ウィドド大統領も「地域の平和や安定はASEANが鍵を握っている。ASEANの課題に対応し、加盟国で協力を広げていきたい」との認識を示した。
また、比とインドネシア間の協力についても言及し、2022年~27年の5カ年行動計画に署名したことを発表した。協力する分野は防衛、国境管理、テロ対策、経済、エネルギー、海洋問題、文化、教育、就労、医療など多岐に渡っている。またインドネシアとの防衛や安全保障面での協力の基礎的枠組みとなる防衛・安全保障協定(DSCA)の更新も発表した。
マルコス大統領は地理的な近さや文化、民族的な面からインドネシアとの親和性が高いと指摘。インドネシアを最初の公式訪問の国として選んだ意義を強調した。ウィドド大統領に対しても「初めてジャカルタを訪れたが、暖かく出迎えてもらい、アットホームな雰囲気を感じる。比とのパートナーシップへの意欲を感じる」と感謝した。(沼田康平)