SIM登録法可決へ自信 グレース・ポー上院議員
上院議会の大多数の支持を得てSIMカード登録法案がまもなく上院を通過する見込み
グレース・ポー上院議員は26日、上院議会の大多数が支持するSIMカード登録法案がまもなく上院を通過する見込みであることを明らかにした。28日英字紙スター電子版が報じた。
公共サービス委員長を務めるポー議員は上院法案第99号を議会に再提出しており、「絶え間ないスパムメッセージなど通信速度に対する悪影響に対応する」と説明。「ハッキングやスパムメール、フィッシング詐欺などネット犯罪は日に日に進化し、より騙されやすくなっている。彼らは匿名であることを悪用している」と付け加えた。
ポー議員の下で働く職員もスロットゲームに誘導するスパムメールを受信するなど「求人募集や融資など迷惑メッセージは鳴り止まない」と指摘。
ズビリ上院議長が同法案を支持することを公表しており、ポー議員は「法案通過が勢いづく」と歓迎した。
上院議長は地方公務員を装った人物から現金を要求する一連のメッセージによって強盗や恐喝の被害に遭う寸前まで陥った経験があり、SIMカード登録法案の早期成立を呼び掛けている。
同法案は公共電気通信事業者(PTE)に対するSIMカード販売・有効化の条件として氏名や生年月日、住所といった利用者情報の登録を義務付ける。既存のSIMカード利用者は法律が成立した場合、180日以内にPTEに登録する必要がある。情報通信技術省に申請しての登録期間は、最大120日まで延長可能。期間中の登録が見られない場合、各PTEには当該SIMカードを使用停止にする権利が付与される。
違反したPTEは初犯で30万ペソ以下の罰金、2犯目で50万ペソ以下、3犯目以降は1犯ごとに100万ペソ以下が科される。また不認可のSIMカード販売に対し、6年以下の禁固刑または20万ペソの罰金が定められている。(沼田康平)