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7月3日のまにら新聞から

比中関係「より高いレベル」に マルコス氏中国側との会談で

[ 893字|2022.7.3|政治 (politics) ]

ボンボン・マルコス新大統領は中国の王岐山国家副主席との会談で、比中の二国間関係を「より高いレベル」に引き上げる意向を示し、両国が「地域の課題に対処するため」手を携えることに合意した

就任式後のボンボン・マルコス新大統領(右)と会談を行った中国の王岐山国家副主席=30日(黄渓連駐フィリピン中国大使のフェイスブックページから)

 ボンボン・マルコス新大統領は30日、就任式後に行われた中国の王岐山(おうきざん)国家副主席との会談で、比中の二国間関係を「より高いレベル」に引き上げる意向を示し、両国が「地域の課題に対処するため」手を携えることで合意した。マルコス大統領の就任式に習近平国家主席の「特別代表」として出席した王副主席は、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の5月10日の就任式にも出席していた。

 2日付英字紙マニラタイムズによると、マルコス大統領は中国を「フィリピンの最も強力なパートナー」として認識し「良き隣人同士が友好関係を育むことは双方の人々にとって根本的な利益となる」とも伝えた。

 また大統領は「新政権は中国との関係を最も重要視しており、(一帯一路の)共同建設への参加を深め、中国と手を携えて地域の課題に対処し、二国間関係をより高いレベルに引き上げる意思がある」と述べた。

 一方で、王副主席はマルコス大統領に「フィリピンの指導者とその家族が中国とフィリピンの友好促進に『偉大な貢献』をしてきた」とした上で「中国は近隣外交において常にフィリピンを優先してきた。比の新政府と協力して、二国間の友好関係を継続し、相互信頼を高め、協力を深めて新たな『黄金時代』を切り開く準備ができている」と語った。「新しい時代の現実的な協力に向けた成長を育むため、開発戦略の一致を目指すべきだ」とも付け加えた。

▽南シナ海には当事国で

 中国がほぼ全域で管轄権を主張している南シナ海問題を巡って王副主席は、当事国が「相違点を適切に解決し、平和と静穏を共同で守る」必要性を指摘。両国は国際的な平等と正義を守り、アジアにおける平和と発展、人類の幸福を共同で推進する必要がある」とも言及した。南シナ海問題でマルコス大統領は、中国の管轄権の主張を退けた2016年オランダ・ハーグの仲裁裁判所の裁定支持を表明しているが、中国はあくまでも当事国同士による関係強化の上での問題対処を呼び掛けている。

 さらに、内容は明らかになっていないが、王副主席は30日、イメルダ・マルコス氏とも会談を行っている。(岡田薫)

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