事実上の後継者指名か 大統領がボンボン候補と面会
大統領がボンボン大統領候補と面会していたことをゴー上院議員が明らかにした。事実上、後継者として認めたとの見方も
ドゥテルテ大統領の「側近中の側近」ボン・ゴー上院議員は23日、大統領が故マルコス大統領の長男で候補者支持率トップを独走するボンボン・マルコス大統領候補と面会していたことを明らかにした。同議員は「大統領は長い時間を割いて自身の経験を共有し、助言も行った」と説明。大統領みずからボンボン候補に「帝王学」を施していた格好となり、事実上、後継者として認めたとの見方も可能だ。
ボンボン候補は22日にドゥテルテ大統領が名誉総裁を務める最大与党PDPラバンから推薦を得たものの、大統領自身の後継者指名をまだ受けていないと見られていた。
今回ゴー議員は「党のボンボン候補推薦の決定は党内の議論と意思決定プロセスに従って行われた」としながら「2人の会談は党がボンボン候補を推薦に踏み切った要因の一つだ」と認めた。
ゴー議員はまた「PDPラバンの一員として、現政権の政策を前に進め、できた流れを変えない候補者を支援する」と述べた。
アンダナール大統領報道官代行も24日、ドゥテルテ大統領とボンボン候補の面会の事実を認め、ドゥテルテ氏が退任を控えた大統領として「現政権の実績について説明し、ボンボン氏に助言を行った」と記者団に説明した。
その上で同報道官代行は「大統領は自分が始めた事業を次期政権も継承してほしいとの希望をボンボン氏に語った」と述べており、客観的にみて、ボンボン氏を後継候補とみなして接している様子が伺える。(竹下友章)。