モレノ市長の信頼度がマルコス氏上回る SWS委託調査
SWSのボンボン氏とモレノ市長の信頼度調査で、モレノ氏の純信頼度が57%とマルコス氏の46%を上回る
民間調査会社大手ソーシャルウエザーステーション(SWS)は18日、比シンクタンク「ストラストベースADR」の委託を受けて1月28〜31日に実施していた、次期大統領候補2人の信頼度調査の結果を発表した。対象となったのは、これまでトップを独走してきた故マルコス元大統領の長男ボンボン・マルコス元上院議員とマニラ市のイスコ・モレノ市長で、純信頼度はモレノ市長が57%とマボンボン氏の46%を抑えてトップに躍り出た。
純信頼度は「大いに信頼している」から「ほとんど信頼していない」の差で表される。
モレノ市長について、回答者のうち「大いに信頼している」は70%、「ほとんど信頼していない」は13%、「どちらでもない」16%となった。一方、ボンボン氏は「大いに信頼」64%、「ほぼ信頼していない」18%、「どちらでもない」17%だった。
地域別の純信頼度は、ルソン地方ではモレノ市長の62%に対しボンボン氏は38%、ビサヤ地方ではモレノ市長53%に対しボンボン氏34%と、いずれもモレノ市長が大きくリードした。しかし首都圏では、モレノ市長の48%に対しボンボン氏が49%と若干上回った。ミンダナオ地方ではボンボン氏が70%と高い純信頼度を見せており、モレノ市長は57%と及ばなかった。ミンダナオ地方はダバオ市のサラ・ドゥテルテ市長がボンボン氏のペアとして影響を与えている可能性がある。
また、年齢別ではボンボン氏は18〜24歳、25〜34歳と1986年のエドサ革命時に失脚したマルコス政権を体験していない世代から、それぞれ58%、64%と高い純信頼度を得ている。モレノ市長は同年代から55%、62%の支持が得られており、その差は小さかった。ボンボン氏は45〜54歳、54歳以上からの回答はそれぞれ40%、27%と非常に低く、モレノ市長は55%、54%といずれもボンボン氏を上回った。
社会階層別では、最貧困層にあたるEからの純信頼度はモレノ市長77%、ボンボン氏59%富裕層から貧困層までのA〜Dの50〜54%がモレノ市長と回答、ボンボン氏の44〜47%を上回った。モレノ市長は国民に対する最低限の基本的ニーズであり住宅や教育、医療、雇用に投資し、貧困や社会的な不平等、失業問題などに取り組むことを政策として掲げている。(深田莉映)