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12月5日のまにら新聞から

ドゥテルテ氏の影響力低下 大統領選の迷走

[ 628字|2021.12.5|政治 (politics)|新聞論調 ]

 大統領の片腕ボン・ゴー上院議員は、予想されていたように、大統領選への立候補取り下げを発表した。同氏は退くことを決めた政治の舞台で哀れな姿を見せていたが、今回自ら人生の主導権を取り戻したのだ。

 先月、サラ・ダバオ市長が副大統領選への代理立候補を決断したとき、まだ副大統領候補だったゴー氏は、自分の運命を左右する抗しがたい力を前に涙した。その後すぐ、ドゥテルテ大統領はゴー氏を大統領候補として代理立候補するよう促した。以来、ゴー氏の人生は下り坂になった。

 ゴー氏の大統領候補としての活動は、一向に軌道に乗らなかった。ドゥテルテ氏以外の主要な政治勢力は彼を祝福せず、立候補を支持する団体も極めて少なかった。

 実際、彼が辞めようが、孤独な選挙活動を続けようが、たいした問題ではなかった。彼がいてもいなくても、大きな流れは変わらない。彼の少ない支持層が、選挙戦を大きく変えることはないからだ。

 ゴー氏の辞退後、大統領が誰を支持するかすらもはや重要ではなくなった。最大与党・PDPラバンは空洞化しており、今回のごたごたで大統領への信頼は失われてしまったからだ。

 これが接戦だったら、誰もが固唾を飲んでゴー氏が去った後にドゥテルテ氏が誰を後継者指名するかを待っていただろう。しかし自身の無計画な行動により、大統領推薦の価値は急落した。

 ドゥテルテ氏は橋を渡る前に燃やした。今や後継者のいない大統領だ。(2日スター、政治学者 アレックス・マグノ)

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