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8月26日のまにら新聞から

「サラ出るなら出馬辞退」 副大統領選めぐりドゥテルテ氏

[ 780字|2021.8.26|政治 (politics) ]

「(娘の)サラが大統領選に出馬するなら、私とボン・ゴー氏は出ない」と大統領が発言

テレビ演説するドゥテルテ大統領=24日、国営放送の番組「トーク・トゥー・ザ・ピープル」より

 ロケ大統領報道官は25日、ドゥテルテ大統領が娘のサラ・ダバオ市長が大統領選に立候補する場合は「自分とボン・ゴー氏は出ない」と発言したことを明らかにした。発言は24日夜、国営放送の番組収録中になされたが、放送ではカットされ、大統領が副大統領選に出馬するという部分だけが放送された。

 ロケ氏は「なぜ編集されたかは分からないが、大統領の発言は確認済みだ」とし、カットされた発言を引用。「もし娘が出馬するなら、ボン・ゴーは出馬しない。政治的デリカシーにより、父娘2人が政権に入ることはできない。つまり私も出馬しない」と述べた。大統領はサラ氏が出馬しない場合のみ副大統領に立候補する意向だという。

▽「私を口実にしないで」

 これに対し、サラ市長は25日声明を発表、大統領とゴー氏に「自分を大統領選の進退判断の口実に使わないでほしい」と苦言を呈した。サラ氏は大統領と面会した際、「ゴー・ドゥテルテペアへの支持か、ボン・ゴー氏を自身のペアの副大統領候補として選ぶか」を求められたとも暴露。この提案を「喜ばしくない出来事」とし、「この件に関しての2人からの相談は丁重にお断りした」と述べた。

▽ゴー・ドゥテルテペアは煙幕

 ドゥテルテ氏に副大統領選出馬を求める決議を出した最大与党・PDPラバンのマティバグ幹事長代行は「大統領候補としてはボン・ゴー氏しか支持しない」とラジオ番組で発言。

 一方、大統領候補にパッキャオ氏を推すピメンテル派に属す同党役員ムンサヤック氏は25日、「草の根の党員はゴー・ドゥテルテペアはサラ氏という本命候補のための煙幕に過ぎないと信じている」と述べ、「大統領の右腕がその娘の対抗馬になるなんてありえない。サラ氏を守るおとりに過ぎない」とした。PDPラバンのクシー総裁は9月8日に全国党大会の開催を予定している。(竹下友章)

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