菅首相が5月2日に訪比 中国への対応協議が焦点
菅首相が5月2日から4日まで比を訪問することが決まった
日本の菅義偉首相が5月上旬にフィリピンを訪問することが固まった。菅首相は4月下旬にインドを訪問した後、5月2日から4日まで比に滞在し、ドゥテルテ大統領と大統領府で首脳会談を行う予定。比政府筋が15日、まにら新聞の取材に明らかにした。
菅氏が昨年9月に首相に就任して以来、比への初の公式訪問となる。
日本にとっては、フィリピンと戦略的パートナーシップを結んで10年になる節目の年に当たり、首相訪問で関係強化を図る狙いがある。対面では初めてのインドとフィリピンとの首脳会談を通じて、日本が唱える「自由で開かれたインド太平洋」構想で連携し、中国をけん制する狙いがあるとみられる。
比が主張する排他的経済水域(EEZ)内の南シナ海(比名・西フィリピン海)に中国の海上民兵を乗せたとみられる艦船が集結し、比と中国の間の緊張が高まっているさ中とあって、ドゥテルテ大統領との会談では、中国に対する対応が協議の焦点になりそうだ。コロナ禍対策を含めた比日の経済協力なども話し合われるとみられる。
日本の首相の比訪問は、ドゥテルテ政権発足翌年の2017年1月に当時の安倍晋三首相が訪れて以来、約4年ぶりになる。
時事通信によると、菅首相は14日、首相官邸で日本維新の会の鈴木宗男参院議員と会談し、今月下旬からの大型連休に合わせて、インドとフィリピンを訪問する意向を伝えた。会談後、鈴木氏が記者団に明らかにした。(谷啓之、セレリーナ・モンテ)