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6月2日のまにら新聞から

仕組みの制度化を 汚職撲滅問題

[ 731字|2014.6.2|政治 (politics)|新聞論調 ]

   企業や個人実業家で構成され、汚職撲滅に取り組んでいる国際組織「パートナリング・アゲンスト・コラプション・イニシアチブ」(PACI)のエライン・デゼンスキ代表が、先日首都圏マカティ市で開かれた世界経済フォーラム(WEF、本部ジュネーブ)の壇上で「汚職がない環境は、トップのリーダーシップによって作られるのではない。リーダーが代わっても充分に透明性と倫理観が保たれるほど、政府機関は強くなければならない」と話した。一方、デゼンスキ氏と同じセッションに参加していた別のパネリストは「2016年の現大統領任期後も、フィリピンの勢いが衰えることはない」と話した。大統領は政治における障害物を取り除いたので、国民はここから悪化することを望まないというのだ。大統領自身も、「倫理観は官僚主義全体に浸透しており、今後も残っていくだろう」と所々の演説で話している。

 しかし、私はそんな確信を持つことができない。かつてコラソン・アキノが大統領になった時も、強い幸福感が国内に広まり、過去の略奪と独裁支配の日々に戻ることは決してないと思われた。その後のラモス政権も悪くはなかった。しかし、その後登場したエストラダ、アロヨ政権は大きな略奪と独裁支配が戻ってきた。最善の行動はなされず、優秀な努力は顧みられない。

 もし汚職が今日まで続いているのであれば、アキノ大統領の政策にもかかわらず起きていると嘆かれ、アロヨ前大統領のせいだと言われる。

 個人が清潔でいられる時期には限りがある。清潔な社会を維持する唯一の方法は、汚職のない仕組みを制度化することだ。しかし、いまのところ、アキノ政権ではそれは達成できていないようだ。(27日・インクワイアラー、コンラド・デ・キロス氏)

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