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1月14日のまにら新聞から

3国と友人であるべき

[ 711字|2013.1.14|政治 (politics)|新聞論調 ]

岸田外相の訪比

 アキノ大統領は「より強い日本が西フィリピン海(南シナ海)における中国の脅威への対抗勢力となる」と語ったと伝えられる。来比した日本の岸田文雄外相は「領有権をめぐり、中国と緊張状態にある地域の平和を確保するため支援する」と述べた。

 日本も我が国と同様、中国との間に沖縄県・尖閣諸島で領有権問題を抱える。中国は、先端産業に不可欠なレアメタルの対日輸出を制限し、日本を悩ませている。

 デルロサリオ外務長官は、報道陣に「アキノ大統領と岸田外相は、中国に対する共通の課題を議論した」と述べた。日本は、フィリピン沿岸警備隊の増強に向けて支援するという。我が国は、日本の円借款を通じて巡視船10隻を得て、領海を守りたいのだ。

 安倍晋三首相の側近が、平和憲法の改正と再軍備を公表し、大統領は昨年12月、外務長官と一緒に日本の動きに支持を表明した。大統領の発言は的を射ている。

 ただ、大統領は、そこまで愚直になる必要はない。強硬な発言は外務長官に任せておけば良い。大統領の発言は日本のタカ派勢力から称賛された。しかし中国には、きっと耳障りだろう。

 フィリピンは、より信頼できる防衛力を持つために、手だてを尽くすべきだ。日本や米国、韓国などから支援を得るべきだ。

 ただ、対中関係では、少なくとも経済面を地政学に優先させるべきだろう。これは、西フィリピン海で我が国の領土を奪った中国の間違いを指弾しない、ということではない。

 アキノ大統領には、より外交的な行動を望むだけだ。米国と日本、そして中国がフィリピンの戦略的パートナーだということを忘れてはいけない。我が国は3国と友人であるべきなのだ。 (12日・タイムズ)

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