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7月5日のまにら新聞から

良識を守れ

[ 723字|2010.7.5|政治 (politics)|新聞論調 ]

求められる指導者像

 新政権が発足した。それは同時に、「アロヨ大統領」が存在しない日を意味する。いま一度、我々は自らの力を信じ、希望を持って将来を見据えることができるのだ。アキノ新大統領は任期中、国の変革を実現するため全力を尽くすと約束した。しかし、彼はスーパーマンではないとも付け加えた。

 国民は歴代政権の度重なる不祥事で、指導者に過度な期待を抱くべきではないと学んだ。政府が1日で貧困を撲滅できるとは誰も思っていない。新大統領が6年間で奇跡を起こせるとも考えていない。

 しかし、今回は政府の良識的な配慮に期待している。それはうそをつかない、だまさないことだ。法の精神に従い、自身に都合よく法律を解釈できるよう弁護士に求めないことだ。

 国民の意見に耳を傾ける必要もある。若者と会う機会を作り、彼らの夢や心配事の理解に努めるべきだ。

 貧困層に奉仕し、不幸な人々の要望に気を配る必要がある。彼らの惨めな生活が子供に行き渡ってはならない。要望を利用して政治資金を手に入れるのは言語道断だ。

 最終的には政府は精密機械ではないことを認識しなければならない。世の中が複雑化すればするほど、時には誤った判断を下すこともあるだろう。仮に重大な過失を犯した場合、メディアから批判される前に、誠意を持って国民に説明しなければならない。

 新大統領が任期を終える時、我々有権者はその功績をどう判断すべきか。経済成長で判断する人もいれば、貧困や汚職の削減度合いを尺度にする人もいるだろう。わたし自身は、指導者としての良識を守り、1人1人に比国民としての誇りを持たせることができる人物こそが良き大統領だと理解している。(1日・インクワイアラー、ランディー・ダビッド氏)

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