台風ヨランダ(30号)
ロハス長官、被災地の状況は危機的状況を脱したとの見方を示す
国家災害対策本部によると、台風ヨランダ(30号)の死者・不明数は、被災14日目の21日午後6時現在、それぞれ4011人、1602人で前日と変わらなかった。負傷者は10人増え計1万8567人となった。被災者数は44州の約215万世帯、約1002万3千人。うち約91万世帯、約430万人が避難生活を送っている。
レイテ州タクロバン市入りしている内務自治省のロハス長官は同日、被災地の状況を「緊急救命室から集中治療室に移った」と表現し、危機的状況を脱したとの見方を示した。
また、社会福祉開発省のソリマン長官も同日「被災者からの要望が水・食料から、テント、毛布、農業用の種子などに変わってきている」と述べ、被災直後に比べて状況は改善し始めているとの見解を示した。
ロハス長官によると、タクロバン市ではガソリンスタンド5カ所が営業を再開し、車1台に付き500ペソ分を上限として給油している。さらに、現金自動預払機(ATM)が稼働し始めたという。
同市のがれき収集には、ダンプトラック67台、ブルドーザー1台が投入されており、21日までに同市内のがれき約41%が収集された。
同市と東サマール州バセイ町、レイテ州タナウアン、マラブット、パロ各町では23日から、仮設住宅の建設が始まる見通し。社会福祉開発省は教育省と連携し、テントを利用した特別授業など被災地での授業再開も検討している。