台風ヨランダ(30号)
ヘリコプターの導入により、被災地へ救援物資を空中投下
台風ヨランダ(30号)の被災地で救援活動が遅れていることを受け、ロハス内務自治長官は16日、ビサヤ地方レイテ州タクロバン市で記者会見し、ヘリコプターの導入により、被災地に救援物資を空中投下したと発表した。同日に再びタクロバン市入りするアキノ大統領の予定は、17日に変更された。
ロハス長官によると、空中投下は比米両軍によって15日に行われ、食糧約830袋が投下された。同長官は「町の中心部に行くことができない山岳地帯の住民たちにとって、空中投下は必要な方法だ」と語り、意義を強調した。
レイテ州ではこれまで、タクロバン市を救援物資配給の拠点とし、40市町のうち、半数以上の23市町にコメ袋などの食糧約12万袋、飲料水8100リットルなどが配給された。
オルモック市では17市町のうち15市町に食糧約1万1千袋が配給された。しかし、東サマール州では救援物資が行き届いていないとの声が地元自治体から上がっており、対策が急務となっている。
またロハス長官は、被災地入りする支援団体について「政府が実施中の救援活動の重荷や足手まといにならないよう、被災地での生活に自覚を持って行動して欲しい」とも述べ、注文を付けた。
一方、アキノ大統領の被災地再訪予定が変更されたことについて、コロマ大統領府報道班長は「詳細を詰める必要があった」と述べるにとどまった。(水谷竹秀)