最賃引き上げを命令 カラバルソン地域など
カラバルソン、中央ビサヤ両地域の地域賃金生産性委員会が最低賃金引き上げ命令を出した
日系企業などが多数進出する特別経済区が集積するルソン地方中南部のカラバルソン地域三者間賃金生産性委員会がこのほど、同地域における労働者の最低賃金(日給)を現行より21~75ペソ引き上げることを定めた命令を発出した。9月30日から発効する。労働雇用省が16日に発表した。
同省によると、カラバルソン地域の最低賃金改定は昨年9月24日以来1年ぶり。同地域内でも自治体ごとに最賃水準が違っており、それに応じた引き上げ幅になるとしている。
命令によると、引き上げ後の部門別の賃金は、農業や中小零細の小売・サービスを除く一般労働者が450~560ペソ、農業が425~500ペソ、10人以下の中小零細の小売・サービスが425ペソ。
首都圏の一般労働者の最低賃金は、7月17日に35ペソ引き上げられ、現在は645ペソ。
一方、セブ、ラプラプ両市などの商業都市があるセブ、ボホール両州を含む中央ビサヤ地域の三者間賃金生産性委員会もこのほど、最低賃金を33~43ペソ引き上げることを定めた命令を発出した。10月2日から発効する。
命令によると、セブ、ラプラプ、マンダウエ、タリサイ各市、コルドバ、コンポステラ両町など「クラスA」に分類されている中央ビサヤ地域の自治体が従来の458~468ペソから一律501ペソに、ボホール州タグビララン、セブ州トレド、ドゥマゲテ各市など「クラスB」の自治体では同425~430ペソから一律463ペソに引き上げられる。
今回の賃金引上げの対象となる正規労働者の数は両地域で計約120万人。 (澤田公伸)