10月に運賃値上げラッシュ タクシー初乗りも45ペソへ
陸運事業認可調整委員会(LTFRB)は16日、ジプニー、バス、タクシーなど一連の公共交通機関の運賃引き上げを承認。10月4日から初乗り料金はジプニー12ペソ、タクシーも45ペソへ引き上げられる
陸運事業認可調整委員会(LTFRB)は16日、「原油の継続的な高騰に伴う運賃引き上げの必要性を認識した」として、公共交通機関のジプニーやバス、タクシーなどの運賃引き上げを承認した。運賃引き上げは、同委員会の通達が全国紙に公示された後、10月4日から発効する。
旧式ジプニーの初乗り運賃は暫定的措置として現行の11ペソから12ペソに引き上げられるほか、エアコン付きの新型ジプニーも現行の13ペソから14ペソに1ペソずつ引き上げられる。また走行加算料金は1キロ当たりで旧式ジプニーで現在より30センタボ増の1ペソ80センタボ、新型は同40センタボ増の2ペソ20センタボとなる。
都市循環バスや長距離バスの初乗り運賃も13~15ペソへと現行より2ペソ上がり、走行加算料金も同35~50センタボがバスの種類によって引き上げられる。タクシー及び、ウーバーやグラブなどアプリを使った配車サービスの初乗り運賃もそれぞれ5ペソ引き上げられ、10月から45ペソとなる。
ジプニー運賃の引上げは7月以来、3カ月ぶり。タクシーの初乗り運賃については、一時的な30ペソへの値下げ措置はあったものの、40ペソから値上げするのは2011年1月以来、実に11年ぶりとなる。
同委員会のチェロイ・ガラフィル氏は「運行者団体の値上げ要請を100%承認しているわけではない。通勤する国民が(値上げの)負担に耐えられるかどうかを考慮する必要があった」と説明している。LTFRBによると、高齢者や障害者、学生には引き続き20%の割引き措置が適用されるという。(沼田康平)