「経済関係強化に努める」 越川大使らの表敬訪問で下院議長
越川和彦大使がロムアルデス下院議長を訪問。経済関係の強化に努めていくことを確約
マーティン・ロムアルデス下院議長は9日、在フィリピン日本国大使館の越川和彦大使らによる表敬訪問を受けて、日本との戦略的経済関係の強化に努めていくことを確約した。同議長の声明によると、越川大使に同行していたのは、同大使館の人見彰彦一等書記官と小池ゆかり三等書記官、そして国際協力機構(JICA)フィリピン事務所の黒沼健二次長の3人。
ロムアルデス議長と越川大使は、両国間が長年築いてきた二国間関係および議会間関係に言及し、さらなる関係強化と両国の協力分野を拡大することで合意した。
同議長は「日本は長年にわたって貿易や投資、開発における比の重要なパートナーであり続けてきた」とした上で「戦略的な政策改革を通じて比のビジネス環境を改善し、日本からより多くの投資を誘致していく」と述べた。
声明によると、2021年の対日貿易総額は218億3000万ドルで、20年の186億5000万ドルから17・1%増加し、比の第2位の貿易相手国。輸出は107億3000万ドルで、輸入は186億5000万ドルと、20年との比較では輸出7%増、輸入28・9%増となった。
同議長はまた、ルソン島北部で7月末に発生した地震の被災地への日本政府によるJICAを通じた緊急支援に「人道支援と災害対応における日本との強固な協力関係を再確認できた」と感謝した。
さらに先月8日に銃撃されて死亡した安倍晋三元首相に対する「心からの哀悼の意」も伝えた。下院は今月1日に同議長やマルコス大統領の長男であるサンドロ・マルコス与党院内総務代行ら4議員の連名による、安倍元首相追悼のための下院決議第121号を採択している。(岡田薫)