インフラ支援継続を約束 ADB総裁がマルコス氏訪問
アジア開発銀行の浅川総裁がマルコス次期大統領を表敬訪問。インフラ支援継続を約束
首都圏パシッグ市に本部を持つアジア開発銀行(ADB)の浅川雅嗣総裁は13日、マルコス次期大統領を表敬訪問した。ドゥテルテ政権下で進められたインフラ促進プログラム「ビルド、ビルド、ビルド(建設し建設する)」を含めたフィリピンへのインフラ事業への支援をマルコス次期政権下でも継続することを約束した。
浅川総裁は会談でマルコス氏に対し、インフラ促進プログラムに加え、農業開発や食糧保障、フィリピン人の福祉向上に向けた事業に対する支援も継続すると付け加えた。
また、職業技術訓練や雇用促進、健康増進や教育の分野における投資を継続するとともに、温暖化に配慮したグリーン経済回復やスマート輸送などを含む気候変動問題への対策事業を優先しようとする次期政権に対して、新たな融資事業の可能性を探るとも述べている。
さらに浅川総裁はマルコス氏に対し、今年9月に予定されているアジア開発銀行の第55回年次総会(第2ステージ)に主賓として招待した。
アジア開発銀行は今年2月、新型コロナウイルス感染症による影響がまだ続いていることを考慮し、第55回年次総会を2段階方式で開催することを決定。第1ステージとして今年5月5日に首都圏において、バーチャル形式により、規模を縮小した上で総務会が開催されている。(澤田公伸)