「父は私を愛していた」 僻地日系人集落を訪ねて(下)
[ 2357字|社会 (society) ] 無料就籍許可を申請中のパシータ・マラモトさん「父は私を愛してくれた。私の父は日本人であり、私も心は日本人」
パシータさんは、父親の戸籍が特定されていないことから、もっとも就籍手続きを通じた国籍回復の難しいカテゴリーに分類される。現在、日本で弁護団が就籍許可を申請中だ。生存する3きょうだいの中で長子のパシータさんは、きょうだいの中でも直接父の記憶を持つ存在。加齢によって年々記憶をたどるのが困難になってきているが、長年聞き取りをしているフィリピン日系人会のヘレン・エスコビリャ法務担当と一緒にひとつひとつ父の記憶をたどってくれた。