追跡2 領有権問題
[ 1135字|社会 (society) ] 有料スカーボロ礁で、いったんはおさまっていた中国の漁妨害が再び始まる
2012年6月以降、中国が実効支配をし、フィリピン人漁師が中国沿岸警備隊の巡視船から妨害を受けてきた南シナ海スカーボロ礁。今年5月下旬には妨害が沈静化し、漁が再開された。7月には常設仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)が中国の領有権主張を退け、比の漁師が伝統的な漁業権を有しているとの判断を示した。その後、再び中国による妨害が続く。ドゥテルテ大統領は10月の訪中時に打開を図り、同月下旬には比人漁師は漁を再開できるようになった。だが、11月下旬にはドゥテルテ大統領がスカーボロ礁を魚の繁殖地として禁漁区とする方針を発表。目まぐるしく変わる事態に翻弄(ほんろう)される比人漁師たち。スカーボロ礁漁師の拠点、ルソン地方パンガシナン州インファンタ町で現状を聞いた。