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4月2日のまにら新聞から

開発計画の策定必要 ベンハム隆起

[ 707字|2017.4.2|社会 (society)|新聞論調 ]

 フィリピン最初の油田や天然ガス田が開拓されたパラワン島北西沖と同様、ベンハム隆起も遅かれ早かれ国民に資するよう比によって測量、調査、開発がなされる必要がある。ルソン沿岸を取り巻く200カイリ排他的経済水域(EEZ)の域内で、豊かな海洋資源が眠る海底の新エネルギーを利用することができるのは比だけだ。

 国連の「大陸棚の限界に関する委員会」(CLCS)によって2012年に認められた比EEZ内に、ベンハム隆起もある。直径250キロに及ぶこの海域の資源は当然、比に利用権がある。

 同隆起を正式に活用するためにも、上院で審議されているベンハム隆起開発局の創設法案が早々に可決されるべきだ。比は誰よりも先に同海域の海底資源を発見、開発することができる。

 油田を探し当てるため、比は1970年代からパラワン沖海域の調査を始めた。それは中国が西フィリピン海のほぼ全域の領有権を主張するずっと前のことだ。70年代、比はニド海域で初めて石油の存在を確認し、間もなく別の海域で小さな油田を発見。90年代に多国籍企業のシェル・グループがマランパヤ天然ガス田を開発した。

 パラワン沖は、中国が九段線を引いて南シナ海の領有権を主張するまで、何の妨害も受けなかった。九段線は比のEEZの一部にも重なり、レクト礁の石油探査は中断に追い込まれた。

 ベンハム隆起は海洋生物の生息地で、天然の養殖場。最上の漁場となっている。比の漁師には、この海域の海洋資源を活用する優先権が与えられなければならない。貧しい漁師がより多くの収穫を得るためにも、比政府は暫定的にでも同隆起の経済開発計画を策定するべきだ。(3月31日・スタンダード)

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