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比初の地下鉄事業で起工式  ケソン市とマニラ空港結ぶ  22年3駅 25年全面開通

[ 686字|2019.2.28|社会 (society) ]

バレンスエラ市で比初となる地下鉄事業の起工式が行われた

起工式で土にシャベルを入れる羽田浩二大使(中央)、和田義郎JICA比事務所長(左から2人目)ら=27日午前、首都圏バレンスエラ市ウゴンでエラ・ディオニシオ撮影

フィリピンで初となる首都圏地下鉄事業(総事業費3750億ペソ)の起工式が27日、首都圏バレンスエラ市ウゴンで開かれた。首都圏の渋滞解消策として長年待ち望まれてきた地下鉄工事がようやく着工に至った。2022年に3駅区間のみ部分開通、25年には全面開通の予定だ。

 地下鉄は全長36キロで、首都圏ケソン市のキリノ・ハイウエーを起点にビジネス街の南北オルティガス、ボニファシオ・グローバル・シティー(BGC)、パサイ市のロートン・ウエストなどを通ってマニラ空港第3ターミナルまで結ぶ。時速80キロで運行し、キリノハイウエーから空港まで15駅を31分で走る。

 初期投入の19車両は9両編成で1運行で2000人を運ぶ。22年にキリノハイウエー、タンダンソラ、ノースアベニューの3駅間での運行を開始、1日の利用者37万人を想定している。全駅開通の25年に利用者は1日150万人になる見込み。

 日本政府は第1期工事に国際協力機構(JICA)を通じて510億ペソの政府開発援助(ODA)を行う。起工式に参加したトゥガデ運輸長官は、比が進めるインフラ推進計画に対する日本の技術・資金両面での支援に感謝を表した。

 羽田浩二駐比日本大使は「現政権との間で最も大きな国際協力事業のパートナーとして日本を信頼し、選んでくれたことを誇りに思う」と語った。22年開通区間は日本の清水建設、フジタ、竹中土木、比のEEIによる合弁企業が設計・建設を請け負う。

 トゥガデ長官は「3駅から先の区間の設計・建設社の入札は来年以降になるが、運行・管理社の入札は今年中に行う」としている。(岡田薫)

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