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2月15日のまにら新聞から

ボランティア精神で解決を マニラ湾を再び憩いの場に

[ 800字|2019.2.15|社会 (society)|新聞論調 ]

 1月27日、約5千人もの人々がマニラ湾の清掃活動のボランティアを行うことを誓って連帯行進に参加した。フィリピンの市民が、国のために良き行いをする情熱と意志を持っていることがよくわかる出来事だった。

 かつては週末ともなると、マニラ湾の夕焼けを見に、多くの家族連れや恋人たちがルネタ公園やロハス大通りに集ったものだった。マニラ湾でひと泳ぎする人も珍しくなかった。しかし今では、水質悪化や浸食、汚泥の沈殿、生物多様性の喪失が進んでしまった。私の妻のシンシア・ビリヤール上院議員によると、2008年、最高裁が政府にマニラ湾の浄化を命じたものの、事態はその後も悪化するばかりだという。現在のマニラ湾の水質は、この最高裁判決当時と比較してすら5倍も汚いそうだ。

 マニラ湾の浄化には、政府・民間・市民の連携が求められる。政府間組織「東アジア海域環境管理パートナーシップ(PEMSEA)」は、マニラ湾の汚染のほとんどが自治体や農工業の廃棄物の排出や土壌流出など、地上での人的活動に起因するとしている。政府による環境法や規制の履行や、民間による下水処理は不可欠だ。とりわけ大事なのは市民の役割である。 

 PEMSEAによると、上記の汚染のうち有機性汚濁の21%はパシッグ川流域からきており、その70%は家庭排水から発生しているという。われわれはこれまでの悪い習慣を正す必要がある。また、このクリーンアップ運動にもっと多くの市民が加わるべきだ。

 純粋な動機によるボランティアイズムは、コミュニティーの課題解決の理想的な在り方であり、連帯や相互信頼を促すものでもある。昨今は、皆が何かにつけソーシャルメディアで言い争っているが、皆でともに取り組むものも必要なのではないだろうか。

 この運動が継続され、近い将来、家族連れが再び水遊びできるようになることを願う。(13日・ブレティン、マニー・ビリヤール)

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